傘

ブログのタイトルなんて誰にも教えてないのに、TLに自分のブログの名前が流れてきて二度見した。反射でいいねしたら「もしかして〇〇さんですか？昨日見つけて沢山読みました　すごく好きです」とDMが来て焦った。アクセス数が1日で急に増えてたのはきみのおかげか。メモ代わりにしてるから、たまに誰かが読んでいることを忘れる。でも嬉しかった。

ブログは、ブログをやっている人同士でしか読者になれないところがいいと思う。ブログで繋がった人とたまたまTwitterで繋がると感動する。閉じられたインターネット。

今朝は雨だったので、適当にがさっと持って行った傘を差して、電車に乗って仕舞おうとしたらくるっと畳む紐がついていなくて焦った。壊れている。よく見ると持ち手にマスキングテープが貼ってあることに気づいて、あぁこれあいつが貸してくれた傘だ、と思い出した。

いつも同じものを同じ場所で食べていたのに、一度無理になってから連絡を無視していた。「曲ができたので聴いてください」とDropboxのリンクが送られてきたけど、開いたらいけない気がして、気づけばこんなに時間が経ってしまった。傘も本も返していない。人から貸してもらったものって返せたことない。

昔、上京する1週間前に貸してくれたCDと手袋を返そうとしたら「次会う時でいいよ」と言われたけど、もう会えないのにそんなことを意味がわからなかった。わたしまだ持ってるよ。そのCDは今はどこにも売っていない。地元のラジオ局で特集が組まれたあるバンド。わたしにとっては全てだった。あれからずっとPCのパスワードに設定してある。一時も忘れたことない。たまに思い出してSpotifyで検索してみると、未だに私の名前の曲が配信されたままで、へえと思う。へえ、だ。18歳のまま止まっている。

好きな人に漫画にされてみたい。漫画になったことない。