13:00に友達と新宿で待ち合わせて千葉のオールドマックに行く予定があったので、10:00に起きた。部屋の片付けがしたくなって乱雑に積まれた漫画の塔を漁っていたら、買った記憶がない魚喃キリコの「blue」が出てきた。これ好きそうだと思う、と友達が教えてくれた漫画家だ。読んだら感動した。心臓がドキドキして、ここ最近でいちばんの衝撃だった。海辺でタバコを吸いたくなった同級生に「アメならあるよ」とメントスをあげるシーンがやたら記憶に残っている。手と髪の毛の表現が繊細で息が止まった。ベタと白のバランス、線の太さ、背景の省略具合、間が全て理想で、こんな漫画描きて〜〜！！！と悔しくなった。読み進めていくうちに見覚えのある景色ばかり出てくるなあと思っていたら、古町モールのシーンで確信した。ここはわたしの地元だ。調べてみたら魚喃キリコは新潟出身で清心を卒業したそうだった。海辺の女子校が舞台だからきっと清心が舞台だと思う。夢中になって読んでいたらとっくに出発時間を過ぎていたので焦って友達に遅れると連絡した。中央線のホームで待ち合わせることになった。
このラインを見て、わたしの漫画に出てきそうなシーンだなと思った。わたしは電車の話ばかり描いている。
西千葉駅までの道中、新検見川駅を通過して、「なんだこの格好良い駅！？」と驚いた。新検見川と名乗りたい。すぐに30人にしかフォローされていないアカウントの名前を「新検見川」に設定した。わたしは名乗りたいと思った言葉をTwitterの縮小アカウントの名前に設定するという癖がある。この前は「ほしたべよ」で、その前は「メゾン道」だった。メゾン道って。アパートが道を名乗るなんて格好良すぎる！自分の名前を改名したいと思っても気軽にはできないが、Twitterの縮小アカウントの名前を変更しても何の支障もないので、改名したいと思う人は真似してみてください。
その後、西千葉駅に着いて、ガストを見たり、ガチャガチャをしたり、オールドマックに行ってハッピーセットを頼んでついてきたどうぶつ将棋を友達とやったり、上のボーリング場に併設されているゲーセンでワニワニパニックで白熱している友達を観察していたら時間が過ぎた。団地を見にいくことになったので(わたしは団地が大好き)歩いた。団地のど真ん中にねころびスペース(円型のベンチ)があったのでふたりで寝転んだ。なんだか既視感を覚えた。東大の敷地内の石のベンチで寝転んで空を見た時だ。辺りはすっかり暗くなっていたので星が見えた。「星が綺麗だね」「全然見えないよ」「この空は団地3000個分だね...」「東京ドーム何個ぶんの例えの代替案早速活用してるね」と会話をした。「きっとこれは海でした方がいい会話だね」と言われたので「じゃあ海まで歩こうよ」と提案した。1時間ぐらい歩いた。海には貝殻がいっぱい落ちてたので沢山拾った。
「小さくて綺麗な貝殻見つけるの上手いね」っと言ったら「ちいきれだね」と言われて面白かった。わたしは大きくて綺麗な貝殻ばかり拾ったので、「でかきれ」だなと思った。なんか響きが嫌。全部のポケットが貝殻でいっぱいになった。道中で「もし今カツアゲに遭ってジャンプしたらチャリチャリって音がするけど、貝殻を差し出すしかないね」と言ったら「妖精かな？」と言われた。そう思われても不思議ではない。その後、ポプラを見つけて写真を撮った。終電が心配になってきたので最寄り駅を調べてみたら「稲毛海岸」がヒットした。稲毛と海岸って全然親和性ないね。いなげやの本店があるのか気になったので調べてみたら、立川が一号店だった。そんな〜！しばらく歩くとマリンピアという商業施設を見つけた。ブックオフやハードオフの集合体があってうきうきしたりした。※新潟にはマリンピア日本海という水族館があるので、水族館だと思って入ったが千葉のマリンピアは全く水族館ではなかった。帰りに京葉線に乗って気づいたが、ここは舞浜より奥だった。行きは総武線だったので気づかなかった。舞浜の後だったらディズニー帰りの人たちでいっぱいで絶対座れなかったけど、ここまでの僻地に行ったのは私たちだけだったのですんなり座れた。東京駅で乗り換えする時、動く道路でディズニー帰りの人たちが沢山並んでいて、「もうここはディズニーじゃないだろ」と思った。浮かれている人たちを見るのは楽しい。歩数計のアプリを見たら、25000歩歩いていることがわかった。散歩狂いだ。
