ものすごく美味しいラーメンを食べに行きたい。職場で先輩達がラーメンの話をしているのを聞いていたら、完全にラーメンの口になってしまった。そして、この前ブックオフで買った「モテキ」の1巻を昨夜読んだせいでもある。ドラマ版は何かのアニメの聖地巡礼をする話だった記憶があるが、漫画版は突然昔の女友達から「今度ラーメン食べに行こうよ」と誘われてただのご飯の約束だと思って行ったら、山形まで新幹線をかっ飛ばしてクラゲラーメンを食べに行く大掛かりな旅行だったという話だった。めちゃくちゃ良い〜...！！そんな誘いされてみたいし、自分もしてみたいなと思った。旅行といえばあちこち観光したり、予定を立てることが一般的だけど、「ラーメンを食べる」というたった一つの目的の為に旅行するのって最高だ。私の地元はラーメンが有名で、至る所にラーメン屋があった。なので何かあってもなくても家族でラーメンを食べる機会が多かった。そして上京して驚いたのが、東京はラーメン屋が少ないということ。わたしはラーメンが大好きだから初めは驚いた。これは読んだあなたは最高のラーメン屋を教えてください。
仕事終わり、新宿から電車に乗って帰る途中、急に気が変わったので終点まで乗り過ごすことにした。家にいる時は全然読まないくせに、電車の中とか、待ち合わせまでの時間は読書が捗る。あと1ページ！と思った瞬間には目的地に着いている。名残惜しくてたまらない。だから今日は気が済むまで電車で本を読む。20:00、小田急線の新百合ヶ丘で藤沢行きを待つ。間違えて小田原行きに乗ろうとして慌てている瞬間を駅員さんに見られて、「大丈夫ですか！？」と声をかけられたので「これって小田原行きですもんね、藤沢行きに乗りたくて」と言ったら食い気味に「YES！」と親指を立てて答えてくれた。明るっ！
茅ヶ崎の方で暮らしている友達Mちゃんから久しぶりに「最近何してる？」と連絡が来たので、「1人で江ノ島に向かってるよ」と送ったら、江ノ島で合流することになった。Mちゃんは、わたしの元恋人の友達の彼女で、よく4人で遊んでいた。海辺でスケボーしたり、カレーを食べたり、ドライブしたり、米軍基地のフリマに行ったり。Mちゃんは竜宮城みたいな名前で、いい名前だなと思ったことをよく覚えている。
乗り換え駅である藤沢に着き、また気が変わって熱海に行こうとして踏み止まった。熱海はいつだって行きたい。
片瀬江ノ島駅に着き、ホームで本を読んでいた。江ノ島には何度も来ていたけど、夏に来るのは初めてで知らなかった。この季節の江ノ島の治安が最悪なことに。湘南ボーイとガールが騒いでいる。場違いでしかない。わたしはやっぱり冬の海が好きだ。
ファミマで待っていたら窓から赤い車が見えたので走った。それから海へ向かって歩き、色んな話をした。5年付き合った恋人と別れたこと、夏の江ノ島の治安は最悪ということ、今日の波はいい波ということ、友達の恋人と私の元恋人の共通点、初めて会った時Mちゃんが良い人すぎて苦手だったこと、電話の最中にTwitterをして怒られがちということ。
それからどれぐらい経っただろう。盛り上がりすぎて終電を逃してしまった。終電を逃そうと思って逃したことはあるけど、終電に乗るつもりで逃したことは初めてだった。しかもシラフで。Mちゃんは7時起きなのに、途中まで車で送ってくれた。
「寒川って寒いの？」
「寒いよ 冬とか」
「そりゃ冬は寒いよ」
「そうね、冬は寒いし夏は暑い」
そんなどうでもいい話をしながら高速道路を走っている時、ずっとこの時間が続けばいいなと思った。
