昼過ぎに起床。布団の横には「生きてるだけで、愛」の原作小説が床に落ちている。
今日は小沢健二の「アルペジオ」の歌詞を再現するという約束がある。朝ごはんを食べて支度をする。この前買ったチェックのハーフパンツを履くか否か悩む。結局やめた。
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15:00 井の頭線の駒場東大前駅で降りる。東大生の顔をして東大に忍び込む。駒場図書館の前で待ち合わせする予定なので、キャンパスをぐるっと回ってみる。図書館に入ろうとしたらゲートがあって焦っていたら中から友達が出てきて驚いた。「どうやって入ったの？」と聞いたら「学生証あるから」と言われた。その時初めて、友達が東大生ということを知った。チェックのシャツがよく似合っているな、と思った。後で聞いたら「ぼくらが旅に出る理由」のオザケンの格好を意識したらしい。意識が高い。校門前には小沢健二の講義のポスターがあった。友達は申し込んだらしい。講義の日が9月30日と知って驚いた。私の誕生日の翌日だったから。「毎年祝ってくれていた人がいたけど今年はいないんだ」と言ったら「じゃあパーティーしようよ！」と言ってくれて嬉しかった。でも、既に予定を入れていたので翌日に会うことになった(その日会う人には誕生日ということは伏せている)。つまり9月30日。小沢健二の講義はドレスコードがあって、友達は当日におめかしするのにその後誰にも会わないのは勿体無いと思っていたのでちょうど良かったらしい。おめかししてロイヤルホストに行くことになった。嬉しい。
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16:00 駒場図書館を後に君が絵を描く原宿へ行く
駒場図書館から原宿まで歩く道中、池がある神泉の公園でベンチに座りサンリオについて盛り上がった。キキララの身長は2人合わせて月と同じサイズだったり、いちご新聞はまだ存在していたり、友達の推しはウサハナという話をした。
昔通っていた原宿の学校に行き、展示を見たりした。
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16:30 暫し君は「消費する僕」と「消費される僕」をからかう
原宿から渋谷まで歩き、吉祥寺行きの井の頭線に乗る。からかっていないことに気づいたので、「汗で髪がタワシみたいになってるよ」とからかってみた。「見た目かよ！」と言われた。からかおうとしてからかうのって難しすぎる。友達が読んでいる古本に手紙が挟まっていて、見たら「ちっちきさんへ 本を貸してくれてありがとう 汚れてしまったので新しい本を買いました 大学行っても頑張ってね」とあった。2004年の本だった。ちっちきさんは高校の後輩に本を貸して、返ってきた本を売ってしまったのだろうか。ちょっと切ないな。
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17:00 下北沢珉亭 麺が茹でられる永遠シェルター
ラーチャーセット・チャーハン・メンマ・瓶ビールを注文。「会話は『キャッチボール』より『ドッジボール』の方が楽しい。社交辞令で質問をするぐらいならしない方がいいし、一方的に投げたり、避けたりしてもいい」という話を聞いてとても共感した。お互いしたいようにしたい話をするのって1番いい会話の形な気がする。もっと自由でいい。その後愛がなんだの話になって、「テルコが勝手にマモちゃんの部屋を掃除するシーンが嫌すぎる」と言って盛り上がった。今泉監督は人の生活の些細な嫌な部分を描くのが上手すぎる。友達が「写真に上手く映る練習をしている」と言っていたのでカメラを向けたら、シャイニングのジャケットのような悪い顔をしてくれてそれがとても良かった。「死んだおじいちゃんに似ている」と言ったら「そんなに老けてる？」と言われた。そういう意味じゃないけど、訂正するのも野暮だなと思った。約束を取り付けられた時の自然な断り文句を教えてくれたけど、「もうこの理由はあなたには使えなくなったな」と言われた。「じゃあ今から遊びに誘うから断ってよ」と言ったら「絶対断りたいと思う誘いだったらいいよ」と言われた。でも結局誘いに乗ってくれたし、「誘いの内容より誘ってくる人が重要だから、その人が好きだった場合断る理由がない」と言っているのを聞いて、私のことは友達として認識してくれてるんだと嬉しくなった。ピンクのチャーハンの残り一口が食べ切れなくて残していたら友達が食べてくれた。そして、ラーメンのスープは全部飲む派なんだと思った(この時、知り合いが全く同じ時間に同じ場所で同じメニューを食べていたことが後で発覚した)。
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19:30 カラオケ 3時間パック。アルペジオで始まり、小沢健二の曲をひたすら歌い、アルペジオで幕を閉じた。改めてめちゃくちゃオザケン好きな人たちじゃん！と思った。
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22:30 小田急線のホームでハイタッチしてお別れした。いつもの癖でハイタッチしようと手を構えたら鷲掴みにされて「やられた」と思った。今日は完璧な1日だった。
