東京で雪が降った

 

みぞれ雪

空気が湿っていて、そんなに寒くない

きりっとして肌がきめ細やかになる感覚がある

帰り道、誰もいない公園を見渡すと霧がかっていた 真っ白な 空間

 

雪が降っている夜中は、夜なのに明るくて時間がわからなくなることを思い出した

地元にしばらく帰っていなかったから忘れていた

 

あの頃は毎晩、朝まで雪が降る街を歩いていた

特に意味もなく

もちろん雪が降る夜中に外に出る人なんて誰もいないから しんとしている ただ雪が降る音と除雪車の音だけが聞こえる

薄暗くて白く染まる街の中、小さく光る街灯の光が好きだった

グラデーションがないから ずっと明るい街